インド映画「めぐり逢わせのお弁当」を鑑賞。
切ないけれど、小さな希望が見えてくるような、詩情あふれる作品だった。
インド・ムンバイ。主婦イラは夫の愛情を取り戻そうと、毎日お弁当作りに精を出している。
ある日、ダッバーワーラー(お弁当配達人)に預けたお弁当が、見知らぬ男性に届いてしまう。受け取ったのは、妻を数年前に亡くし、定年退職を控えたサージャンだった。
空っぽになったお弁当箱が戻ってきて、喜ぶイラ。しかし夫にお弁当の感想を尋ねると、中身が違う。どうやら別人に届いたようだ。
翌日、イラはお弁当の中に手紙を入れて確かめようとする−−。
イラとサージャン、そして二人を取り巻く人たちは皆、何かしら孤独を抱えて生きている。それは、国境を越えて通じるものがあった。
また、二人が距離を縮めようとしたとき、サージャンが我にかえる独白が秀逸だった。大人になってする恋は、自分の年齢を意識せざるを得ない。とても切なかった。
ラストは、鑑賞者に想像の余地を残していて、余韻に浸ることができた。もう一度観たい。
映画「めぐり逢わせのお弁当」の公式HP
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